資産価値か、負動産か

最近、同業の方からの紹介や相談を頂く事が増えています。

主に性能関係についてなのですが、その中で思う事は、「家の内容をできる限り書類に残した方が価値が見える化できる」ということです。

築浅(10年以内)の中古物件を購入する相談を受けた時、図面でわかる限り計算したら外皮性能についてはギリギリ断熱等級4、耐震等級は耐力壁を判断できる書類が無いため「自分ならここに入れる」という感覚で見ると耐震等級3相当にはなりそうでした。

が、この状況を車に例えると「エアバッグがついているかいないかわからない」状態に似ていると思います。いざ購入して順調に走っている時は良いのですが、事故が起きたらどうなるかわかりません。

海外では日本と違い、中古住宅の価値はかなり高いようです。

理由は様々かと思いますが、地震が日本よりも少なかったり、ヨーロッパではそもそもの性能基準が高かったりして中古でも安心して購入できる市場があると思います。

日本でそれをするには、地震に強い、しっかり性能が担保されている、それがわかるようになっている、ちゃんと設計と現物を評価できる人がいる、これらの事で建物の価値は下がらなくできると思います。

弊社は長期優良住宅を標準とし、

自社で許容応力度計算と外皮性能計算、一次エネルギー消費量、書類作成を行い評価機関の確認を受け、市役所で認定してもらうところまでやっています。

写真のように500枚のコピー用紙の束よりも多い枚数になってしまいますが、

今後の業界の動向を考えると、最低限ここまで用意できて、かつ建設性能評価や長期優良住宅の定期的な点検をできればしっかりと価値として残せると思っています。

分厚いので収納スペースを取られますが、そのおかげで無くす事も少ないので、新築の方は厚い書類をお渡しさせて頂きます。

この先業界がどうなるかはわかりませんが、住宅選びをする際の良い住宅の情報は、数年前よりも確実に取得し易くなっていると思います。

この書類がある場合とない場合、何百万の価値の違いが出るんだろうなと考えながら、穴あけパンチで600枚程の書類に穴を開けていました(笑

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