「健康に安心して暮らせるため」「将来的に価値として残せるようにするため」に、性能はとにかく追及する事が佐藤工務店の考え方です。

多くの同業の方からは「やりすぎ」と言われてしまうような内容かもしれません。

ですが、2023年時点での平均寿命が女性が87.14歳、男性が81.09歳となり、若い間の30年それなりに暮らすことができれば良い家ではなく、

「50年以上安心して暮らせる、または場合によってはそれなりの価値で売却できる家」とするには下記のどれも目を瞑ることはできないと考えています。

構造について

許容応力度計算による耐震等級3+耐力壁の損傷を防ぐ制振オイルダンパーを全棟標準にしています。

また、最近問題になっている「書類だけの構造計算」ではなく、「梁のサイズはどのように決めているか」「引き抜き力はどう検討しているか」「基礎配筋は何を根拠にしているか」等を社内技術者が納得できる体制で提供致します。

時期は別として南海トラフ地震が来ることはわかっているので、その時市内で仮に9割の木造住宅が倒壊しても弊社の建物は残っていると考えられる基準で検討しています。

※参考

くまもと型住宅生産者連合会:耐震等級3のススメ

日経クロステック:効かない制振を選ぶな

断熱性能について

UA値0.46 断熱等級6(HEAT20G2グレード)は全棟最低基準としています。

さらに快適性を求める方には、最高等級の断熱等級7や、もう一歩先の詳細な計算と世界基準認定の「パッシブハウス」もおすすめしています。

※参考

パッシブハウスジャパン:パッシブハウスとは

気密性能について

断熱性能を高めた上で、気密性能の確保も必要になります。

気密性能を表すC値は0.5cm/㎡を基準としています。全棟気密測定を行い、実績としては0.3cm/㎡が多くなっています。

一般に、室内外温度差が15℃の時、C値0.5cm/㎡の建物は約0.07回/hの自然換気回数になると言われており、

C値が2.0cm/㎡だった場合、約0.24回/hと、3倍以上の自然換気量となってしまいます。これは建物の気積が200㎥だと仮定すると約1000Wの損失となり、さらに狙った換気ができない状態になってしまいます。

上記の仮定は、市街地で風速2m/sの条件なので、12月~2月の平均風速が4m/sを超える豊橋の郊外では、もっと影響が高いことが想定されます。

気密の取り方についても、弊社では、丁寧に施工できる大工さんでないと気密を取りづらい繊維系断熱材+面材とシートにて気密を確保しています。

(新築当初の気密性能を取りやすい吹付断熱はお手軽なのですが、木造は住宅は収縮等により動きがあるものと考えているので、のちの割れに配慮して長期的に気密性を残せる仕様を採用しています。)

※参考

イエナビ:欠陥住宅の作り方

通気層、防水層について

〇外壁

・2重通気層(クロス胴縁)を全棟標準採用、通気層の対流を促進させることにより結露リスクと日射熱の影響を軽減します。

・海外製の耐久性80年相当の防水紙(国産の防水紙は10年~30年の物が多い)を使い、上記2重胴縁により排水層としても長期的に安心な構成にします。

〇屋根

・2重防水層(壁と同じく熱に強く耐久性80年相当)と、多めの換気量を確保することで、雨漏りリスクや熱への影響を軽減します。

※参考

日経クロステック:外壁通気工法が規定する幅3cmの隙間の再検証を(動画付き)

日経クロステック:温度上昇で防水紙がボロボロ

換気空調計画について

導入することにより、簡単に性能を上げやすいのは熱交換型1種換気ですが、反面メンテナンス不足や壊れた時のリスクが高いのも第一種換気となります。

弊社はお客様との打ち合わせや、空調計画との相性により第三種か第一種かを選定します。

こちらも、よく問題が発生してしまう「ただ付けただけ」や「メーカー丸投げの計画」ではなく、しっかりと換気ができるかを自社の検討により設計します。

空調計画についても、日射取得熱や内部発熱、外皮による熱損失等様々な要因を考慮した熱負荷計算を自社で行い、メーカー任せではない空調計画を行います。

※参考

日本住環境株式会社:【メーカーの本音】第1種・第3種換気のデメリット!後悔しない選び方とはNJK BLOG

日本住環境株式会社:高気密でもカビが生える!20年間第1種換気をメンテナンスしなかった家の末路NJK BLOG

結露対策について

高断熱高気密住宅になると、ついて回るのが結露リスクです。

今、最も住宅会社により差が出ているのがこの結露についての考え方ではないでしょうか。

北海道のナミダタケ事件のように、顕在化するのは数年経ってからなので、とにかく売りたい会社はこの結露計算を省略している印象が強く、

技術的にしっかり考えている会社は、特に結露の心配を強くしていると思います。

弊社は、構成が変わる毎に全棟厳しめの結露判定を行い、より安全な建物を提供します。

※参考

日本住環境株式会社:住宅性能と断熱材の歴史!高気密住宅ができるまでNJK BLOG

空気環境について

健康住宅や、自然素材はどの会社も当たり前のようにおすすめしていいますが、具体的な安全性を数値化している会社は少ないのではないでしょうか。

高気密高断熱住宅が当たり前になると、計画によっては別のリスクも発生します。

まだまだ空気環境測定の分野はわかっていないことが多いのですが、弊社ではイメージだけの安全性ではなく「統計として安全な可能性が高い」ところまでは見える化するため、データがまとまるまでは全棟化学物質の測定をし、より健康に暮らせる状態の家づくりを目指します。

空気環境改善研究所:令和のシックハウス問題2「高断熱・高気密さんと室内空気質さん」

保証について

弊社の保証期間は10年です。ご希望があれば60年保証にすることもできます。

ただし、これは「瑕疵保険」に該当する範囲内で、「構造、防水にかかわるところ」となり、10年ごとに「有償の点検」と、「保険の延長」場合によっては「条件を満たすための工事」が必要になります。

工事が不要な場合でも、10年ごとに約10万円程度の費用が掛かります。

近年、「60年保証」を掲げるところが増えていますが、上記と同じ内容が多いのではないでしょうか。

弊社では、もちろん不安な方のために瑕疵保険の延長は受け付けておりますが、新築時の段階で設計、建設性能評価まで取得するためそこまでは不要と考えております。

それよりも、不安のある方は「第三者によるホームインスペクション」をおすすめします。

お客様の手配で20万円~かかってしまいますが、弊社では「現場の管理に自信があること」「より高度な品質管理を目指すこと」のために、そのうちの10万円程度は負担(値引き)できる体制としております。

普通の会社は嫌がるかもしれませんが、弊社ではさらに高品質な建物をつくれる事はむしろ歓迎ですので、是非ご相談ください。

※参考URL

株式会社日本住宅保証検査機構:JIO延長かし保証保険